高額療養費で医療費はいくらまでになるか 医療保険をやめる前に

公開 2026年10月1日・保険のへらしかた編集部

結論

69歳以下で年収370万〜770万円の人なら、医療費の自己負担は1か月85,800円ほど・1年53万円までです(2026年8月から)。治療が何年も続けば毎年この額までかかり、入院中の食事代・差額ベッド代・先進医療は上限の外です。医療保険がない場合は、これを貯蓄と収入でまかなうことになります。

1か月と1年の上限

高額療養費は、病院や薬局の窓口で払った医療費が1か月の上限を超えたら、超えた分が戻る制度です。健康保険でも国民健康保険でも同じように使えます。

2026年8月からは、1か月の上限が上がり、1年の上限(年間上限)が新しくできました。69歳以下の人の上限は次のとおりです。

年収の目安1か月の上限4か月目から1年の上限
1,160万円以上270,300円+1%140,100円1,680,000円
770万〜1,160万円179,100円+1%93,000円1,110,000円
370万〜770万円85,800円+1%44,400円530,000円
370万円未満61,500円44,400円530,000円
住民税がかからない人36,900円24,600円290,000円
  • 「+1%」は、医療費が一定の額を超えたときに、超えた分の1%が上乗せされるという意味です。
  • 「4か月目から」は、直近12か月に上限まで払った月が3回あると、4回目から上限が下がる仕組み(多数回該当)です。
  • 区分は本当は年収ではなく、健康保険なら標準報酬月額、国民健康保険なら所得で決まります。表の年収は目安です。

2027年8月から区分が細かくなる

2027年8月からは、年収の区分がさらに細かく分かれ、1か月の上限が上がる人が出ます。1年の上限は変わりません。

年収の目安1か月の上限(2027年8月から)
650万〜770万円110,400円+1%
510万〜650万円98,100円+1%
370万〜510万円85,800円+1%
260万〜370万円69,600円
200万〜260万円65,400円

上限の外になるもの

次の費用は高額療養費の対象になりません。医療保険の入院給付金が役に立つのは主にこの部分です。

  • 入院中の食事代(1食ごとに決まった額を払う)
  • 差額ベッド代(個室などを希望したとき)
  • 先進医療の技術料
  • 健康保険が使えない自由診療

医療保険がないときの負担

医療保険がない場合、医療費は上限までを自分で払います。上限は1年ごとなので、治療が何年も続けば毎年かかります。

  • 医療費: 年収370万〜770万円なら、1年に最大53万円(月平均で約4.4万円)。
  • 上限の外の費用: 入院中の食事代、差額ベッド代、先進医療。
  • 働けないあいだの収入: 会社員・公務員なら傷病手当金で給与の約3分の2が最長1年6か月出ます。自営業・フリーランスには原則ありません。

この負担を貯蓄と収入で続けて払えるかどうかが、医療保険の役目の大きさの目安になります。貯蓄が少ない人、自営業やフリーランスで休むと収入が止まる人、個室や先進医療を使いたい人は、役目が大きくなります。保険料を下げながら残すやり方は全部やめずに減らす方法にまとめました。

窓口で払う額を上限までにする

マイナ保険証を使うか、事前に「限度額適用認定証」を受け取って見せると、窓口で払う額が最初から1か月の上限までになります。あとから戻るのを待たずにすみます。

Q. 医療保険をやめたら、入院したときにいくら払うことになりますか? A. 69歳以下・年収370万〜770万円の人なら、医療費の自己負担は1か月85,800円ほどまでです(2026年8月から)。これに入院中の食事代と、希望すれば差額ベッド代が加わります。

Q. 1年の上限はいつから使えますか? A. 2026年8月からです。1か月の上限に届かない月が続いても、1年の合計が上限に届けば、それ以上は払わなくてよくなります。